- 特殊用途向
パッド印刷のトラブルと対策
| トラブル | 状態 | 原因 | 対策 |
|---|---|---|---|
| 印刷図柄の欠け | パッド綿にうまくインキが乗らずに刷版に残る | パッドが新品の場合 | 溶剤を浸み込ませたウェスでパッドを軽く拭く |
| パッドが柔らかすぎる | パッドをより硬いものに変える | ||
| インキの粘度が高すぎる | 溶剤を追加し粘度を下げる | ||
| インキの乾燥が速すぎる | 溶剤を遅乾性の溶剤に変更する | ||
| 希釈溶剤の選定不良 | 指定溶剤に変更する | ||
| にじみ ベタ面のムラ | 印刷後もパッド面にインキが残っている | パッドが硬すぎる | パッドを柔らかいものに変える |
| 溶剤の加えすぎ | インキ原液を追加する | ||
| インキの乾燥が遅い | 溶剤を速乾性の溶剤に変更する | ||
| 印刷速度が速すぎる | 印刷速度を遅くする | ||
| パッドの寿命が来ている （30,000～50,000ショット） | パッドを新品と交換する | ||
| 糸引き ひげ | 図柄の周りにひげが生えている | 静電気が発生している | 作業場の湿度を上げる |
| パッドの上昇速度が速い | 上昇速度を遅くする | ||
| パッドの形状が不適切 | 先の鋭いパッドに交換する | ||
| インキの粘りが強すぎる | コンパウンドを添加する | ||
| ピンホール | 図柄の端に気泡 | ブレードの寿命が来ている （5,000～30,000ショット） | ブレードを新品に交換する |
| ブレードが汚れている | ブレードの刃先を掃除する | ||
| 図面全体のはじき | 溶剤の加えすぎ | インキ原液を追加する | |
| 印刷面の汚れ | アルコール等で汚れを拭き取る | ||
| レベリング剤の不足 | レベリング剤を添加する | ||
| 印刷歪み | 印刷図面が滲んだように歪む | パッドを強く押しすぎる | 軽く押すようにする |
| 被印刷物が動く | 受け治具をチェックする | ||
| 接着性不良 | セロテープ剥離試験、 爪の引っ掻き試験等で インキが剥離する | インキシリーズ選定不良 | 材質にあったシリーズを選ぶ |
| 乾燥不良 | 十分に乾燥する | ||
| 硬化不良 | 十分に硬化する | ||
| 印刷面の汚れ | アルコール等で汚れを拭き取る | ||
| インキの濃度過多 | 低濃度のインキに変更する | ||
| 皮膜物性不良 | 耐摩耗性試験、 耐溶剤性試験等で 不良となる | インキシリーズ選定不良 | 皮膜物性の良いシリーズに変更する |
| 乾燥不良 | 十分に乾燥する | ||
| 硬化不良 | 十分に硬化する | ||
| 膜厚が不足 | 刷版の深度を上げる | ||
| 二度押し、三度押しをする | |||
| 隠蔽性不良 | 濃色の生地に印刷したとき、 下地を隠蔽できない | インキの濃度不足 | 高濃度のインキに変更する |
| 膜厚が不足 | 刷版の深度を上げる | ||
| 二度押し、三度押しをする | |||
| 光沢不良 | 艶消仕上がりになる | インキシリーズ選定不良 | 光沢の良いシリーズに変更する |
| 二液反応型のポットライフ | ポットライフ時間を過ぎている | ||
| 希釈溶剤の選定不良 | 指定溶剤に変更する | ||
| 調色安定性不良 | 調色インキの濃度や色相が印刷中、 または貯蔵中に変化する | 異なるシリーズのインキを用いて調合した | 同一シリーズのインキだけを用いて調色する |
| 希釈溶剤の選定不良 | 指定溶剤に変更する |
注意事項
- この技術資料は、ナビタス（株）の技術資料を参考にして、インキについて書き加えました。
- インキ以外の資機材（印刷機、パッド、ブレード等）が原因によるトラブルに関しては、ナビタスマシナリー（株）へ直接お問い合わせください。