ポリエステルフィルムやポリカーボネートへの印刷用に開発したウレタン系の高性能二液反応型スクリーンインキです。
また、HIPETインキ 9300シリーズでは、フランス鉱物油規制に該当するMOAH、MOSHやPFAS規制に該当する成分を含有しておりましたが、HIPET（MOF）インキ 9300シリーズではこれらの規制物質を含有しておりません。

製品の特長

• 硬化皮膜は柔軟性があり、かつ強靭で耐熱性に優れています。
• 熱絞り加工やインサート成形用の印刷に適します。
• MOAH、MOSHを含まないため、フランス鉱物油規制に対応しています。
• PFAS規制に対応しています。

使用条件

インキ配合	標準	インキ100部
		硬化剤JA-950 10部
	皮膜硬度重視[1]	インキ100部
		硬化剤 JA-970 10～20部
	皮膜柔軟性重視[2]	インキ100部
		硬化剤JA-940 10～20部
希釈溶剤	標準	テトロン（MOF）溶剤 （速乾、標準、遅乾）
		PETリターダー
	ポリカーボネートに印刷する場合	SSP溶剤 （標準、遅乾）
		PC特リターダー
刷版		250～300メッシュ
可使用時間		20℃ 約2～4時間
硬化・乾燥[3]		100℃ 30～120分

1. 硬度4H以上の非常に硬い皮膜が得られ、ハードコート材への印刷に適しています。
   しかし皮膜が脆くなりますので、接着性や後加工性が低下することがあります。
2. 柔軟性の非常に優れた皮膜が得られますが、耐溶剤性等の物性は若干低下します。
3. 使用する硬化剤の種類によって、硬化時間は変動します。事前に試験を行い、硬化時間を決めて下さい。

使用上の注意

• 硬化剤は湿気と反応する為、容器は常に蓋をして下さい。
  保管の際には密栓して冷暗所に保管して下さい。

試験データ（環境・物性・耐候性・性能 など）

インキ配合	HIPET 9301白 100部
	硬化剤 JA-950 10部
印刷基材	PETフィルム
刷版	270メッシュ
乾燥条件	100℃ 60分→1日常温放置

試験項目	試験方法	結果
接着性	クロスカットセロテープ剥離試験	100/100
鉛筆硬度	手押し式 荷重750g	2H～3H
耐衝撃性	デュポン式衝撃試験 径1/2、 荷重500g、高さ 50cm	塗膜の割れ、剥離なし
耐摩耗性	学振式耐摩耗試験器、カナキン綿布3号 荷重500g、10,000往復	外観異状なし、接着性異状なし
耐アルコール性	エタノールラビング 荷重500g 50往復	異常なし
耐熱性	110℃ 48時間	異常なし
耐寒性	-30℃ 48時間	異常なし
耐アルカリ性	5％NaOH水溶液 24時間浸漬	表面白化
耐酸性	5％H2SO4水溶液 24時間浸漬	異常なし

等級	色名
5	9305金赤
7	9300HLメジウム
	9301HL白
	9308HL赤
7-8	9313青黄
	9314黄
	9316HLピンク
	9318紅
	9325紫
	9328オレンジ
8	9345HL濃藍
	9346HL藍
	9375グリーン
	9390HL黒

• 有彩色をメジウムや白で薄めて印刷すると原色の場合よりも耐候性が大幅に低下します。

• ご使用に際しての安全上の注意事項に関しては、製品の安全データシート（SDS）をご参照下さい。
• 当インフォメーションに記載されている内容は予告無しに変更・改訂する場合があります。
• この特性データは、弊社の実施した評価結果に基づくもので、お客さまのご使用時の製品特性を保証するものではありません。
• 使用の際は、実際に使用される装置及び被着材での評価結果に基づき、条件を十分ご検討の上、ご使用下さい。